古代神秘思想を考える

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古代神秘思想を考える

映画『インディ・ジョーンズ』『ハリーポッター』『ロード・オブ・リング』などに影響を与えている古代神秘思想についてのウンチク。

言語魔術の特性『言葉の幾何学』

古代神秘思想と言葉の魔術

ユダヤ密教にはカバラと呼ばれる魔術的象徴体系があります。カバラはヘブライ語による言語魔術(神秘思想)としての側面をもち、このことから多くの場合、魔術的・占術的な解釈は古代ヘブライ語のアルファベット(それぞれに意味と数値がある)にその基盤をもちます。

そう、ユダヤの神秘思想カバラでは、古代ヘブライ語とその文字自体に神秘の力が宿っているものとして見ているのです。カバリストにとって、それは天界に属する神聖な神の言葉であるのです。

こうした前提にたち、カバラ思想では言葉を暗号化して巧みに扱う様々な手法をもっています。その代表的なものに、言葉を数値化するゲマトリア、文章中の各単語の冒頭の一字をつなげるノタリコン、また言葉のつづり替えを行なうテムラーなどがあります。では、それらを一つずつ説明していきましょう。

まず、ヘブライ語の暗号的手法の一つ、ゲマトリアは名前を数値に変換するものです。その本質を、一言でいうならば「数値等価」(イソプセフィー)ということになります。

これは、ある2つ以上の単語の間で、その綴りは違っていても変換された数値が一致する場合は、それらの単語が意味するものの間には何らかの対応(照応)関係があるという見方をします。そして、これが後のいわゆる「数秘術」(変換された数値の意味から占いをするもの)にもつながっていったのです。

たとえば「蛇」という存在は、「救世主」という存在と、何らかの照応があるとされているのも、ヘブライ語で蛇という単語「ナホッシュ」(NChSh)が救世主という単語「マシアハー」(MShYCh)と数値的に一致するからなのです。

同じように、「全能の神」(全能者)という単語「シャダイ」は、大天使「メタトロン」の名前の文字と数値が一致しますので、それは等価の関係にあると見られるわけです。

「NChSh」(蛇)と「MShYCh」(救世主) → 両者とも「358」の数値

「ShDY」(全能者)と「MTTRWN」(メタトロン) → 両者とも「314」の数値

要するに、言葉と言葉を「数値」という尺度で解釈するわけです。それゆえに、この「ゲマトリア」という用語は、「土地の測量」を意味するギリシャ語の「GEOMETRIA」(Γεομετρια)という言葉からつくられたとされています。

つまり、英語でいう「幾何学」(ジオメトリー)と同じルーツというわけです。まさに「言葉の幾何学」であるゲマトリアこそは、言語魔術の代表的な特性だといえるでしょう。

カバラにおける伝統的なゲマトリアは、本来はヘブライ文字で行うべきものでした。しかし、数秘術としてのゲマトリアは、占いの歴史の中で徐々に英語のアルファベットに数値を付したものに代わっていったのです。

これは、ヘブライ語が基本的に子音文字で構成される言語であることなど、ヨーロッパやアメリカの人にはもともと馴染みにくい言語体系であったことも要因にあるのでしょう。

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